クリニックで音楽ワーク

日本音楽医療福祉協会(JAMM)の活動の1つとして、クリニックで音楽ワークを行っています。
その時には、できるだけご家族の方にも同席していただきます。

理由は、患者さんの普段の様子を一番よく知っているのはご家族だから。

そしてもう一つは、介護されている方も日々緊張されているので、一緒に歌ったり演奏を聴くことで少しでも肩の力を抜いて欲しいから、です。

最近は、一緒に同行されるご家族と当事者さんの関係(つまり仲が)、回を重ねる毎に親密になっているのを感じます。

認知症のお母さんが娘さんを愛おしそうに見ながら「娘が一緒にいつも歌ってくれるんです」と教えてくださったり、旦那さんが「女房はかれこれ2年、全く料理をしなくなっていたのが、こないだふと台所で材料を切り始めてたんですよ。涙出ちゃった。あれ、音楽のお陰じゃないのかな。」というご報告を聞くと、旦那さんとの関係が良くなってきたから、ふと「そうだ、この人にご飯作ってあげたい」という気持ちが蘇ったからではないかな、と思われます。

人間の脳の仕組みは本当に不思議で、気持ちからの影響を多分に受けているのだと強く感じます。